新技術・新サービスを取り入れ、高い質のケアを提供

  • 特別養護老人ホーム かつしか苑亀有 様

特別養護老人ホーム かつしか苑亀有 様

東京都葛飾区にある、特別養護老人ホーム かつしか苑亀有。そこではWhizが1台活用されている。感染症の重症化リスクが高い高齢者が多く入居する老人ホームでは、スタッフ一人ひとりの作業負荷が増大している。そんな中、Whizはどのような効果を生み出しているのだろうか。
かつしか苑亀有では、ソフトバンクロボティクスが提供する2つのサービスをご利用いただいた。清潔度を数値で可視化する「施設清潔度診断」と、薬剤スプレーとWhizを組み合わせる「除菌ソリューション」だ。
また、ソフトバンクロボティクスが独自に策定した介護業界向けの清掃ガイドライン制作にもご協力いただいた。
Whizの効果に加えて、サービスやガイドライン制作も含めて施設長である林田祐也氏にインタビューを行った。

施設清潔度診断の詳細はコチラ
https://www.softbankrobotics.com/jp/event/clean-support/

除菌ソリューションの詳細はコチラ
https://www.softbankrobotics.com/jp/product/whiz/service/sterilization/

清掃ガイドラインの詳細はコチラ
https://www.softbankrobotics.com/jp/product/whiz/service/guideline/

  • 社会福祉法人 葛飾会 特別養護老人ホーム かつしか苑亀有 施設長 林田祐也氏
  • 〈施設概要〉
    特別養護老人ホーム かつしか苑亀有
    4施設の老人ホームを展開する社会福祉法人 葛飾会が運営する、2014年8月1日に開設された定員95名(ショートステイ含む)の特別養護老人ホーム。

    〈お話を伺った方〉
    社会福祉法人 葛飾会
    特別養護老人ホーム かつしか苑亀有
    施設長 林田祐也氏

課題

  • ①介護施設の非効率な業務イメージの打破
  • ②介護ケアの質の向上

効果

  • ①最先端技術の導入による積極的な効率化の促進
  • ②清潔度診断や除菌ソリューションの利用による業務改善

大気中のゴミを一掃するため、夜間にWhizを稼働させる

最初に、現在の清掃体制について教えてください。

林田氏
1日3~4名で清掃しています。それぞれ週5で出勤していただき、月曜から日曜まで毎日清掃しています。

Whizはどのように活用されているのでしょうか。

林田氏
1階のフロアのみで稼働させています。毎日17:30から、15分ほど動いてもらっています。

なぜその時間なのでしょうか。

  • 林田氏
    理由としては2つです。
    1つ目は、接触のリスクですね。特別介護老人ホームなので、在宅での介護が困難な方が入所されます。万が一にも接触事故があってはいけないので、入所者がいらっしゃらない1階でのみ稼働させています。
    2つ目は、空気中の埃の問題です。17:30にはスタッフは皆さん退勤されるので、1階には人がいなくなります。空気の流れが少なくなって大気中の埃が床に落ちた状態で、Whizを稼働させて一掃しています。

Whizは閉塞的な業界状況を打ち破る手段の1つ

Whizを導入された経緯について伺います。もともと除菌清掃ロボットに注目されていたのでしょうか?

林田氏
最先端の技術を取り入れていきたいと思っていました。
介護業界には閉塞的なイメージがどうしてもあって、介護職員さんの非効率な業務がすごく多いことが特徴です。
それを改善するため、国が補助金を出したりしてICT化を推進しています。Whizの導入はその1つです。

効率化の促進にもつながりますね。

林田氏
そうですね。スマートな効率化により介護スタッフの負担軽減につながります。
また、どんなにキレイで新しい建物でも月日が経てば老朽化するのでハード面でのアピールには限界が伴います。となると、入所者・職員が求めるニーズは中身の問題、ソフト面つまり介護ケアの質です。
最先端の技術を取り入れ介護スタッフの業務効率を図り、質の高いケアが提供できる施設。それが実現できれば、認知度の向上につながります。

ケアの質を向上させるためには、作業を減らすことが重要

効率化に対して、かなり積極的に取り組んでいらっしゃいますね。

林田氏
介護職員はとにかく忙しいのです。すべての業務をこなすためには、スピードが求められます。
しかし、時間に追われると大なり小なりリスクが発生します。そうやって危険度が上がることは本末転倒です。本来は人を助ける職業ですから。

そこまで忙しいのは、作業部分が多いからでしょうか。

林田氏
はい、間接介護と呼ばれる業務です。掃除や洗濯、食事の準備などですね。本来は、身体に直接触れる直接介護に7~8割を費やすべきですが、現在は6割程度しかできていません。間接介護を少しでも自動化して、直接介護の割合を増やしていきたいと思っています。
一方で、人を相手にする職業ですからイレギュラーな時間が発生しやすいことも原因の1つです。想定外に時間がかかったりするので、確実な業務時間が読みにくい。時間が押すと、その後の作業時間がなくなり、焦って事故が起こりやすくなる。まさに悪循環です。

自動化が進むと、精神的にもゆとりが持てそうですね。

林田氏
はい、省けるものは省いていかないといけません。ゆとりを持った時間の使い方を確立していきたいですね。介護業界もそういう時代に突入しています。
余裕ができると、直接介護ケアに時間を割ける。そうすると、職員のモチベーションも維持できて、離職率の低下に期待できます。

施設清潔度診断で、スタッフのモチベーションを維持

今回かつしか苑亀有では、新サービス「施設清潔度診断」をご利用いただきました。いかがでしたでしょうか。

林田氏
数値化できるのはいいですね、誰が見てもわかりやすい。職員に説明して意識付けをしていきたいと思っています!
現状、この施設は相当キレイでした。日頃の清掃のおかげです。これらを伝えれば、信頼関係も構築できますし、職員のモチベーションにもつながりますよね。

何かメリットはありましたでしょうか。

林田氏
清掃の十分・不十分が見えてきたことですね。手すりは意外と数値が低く、イスのひじ掛けやベッドフレームで高い数値が出ました。 手すりは十分に清掃できていますが、他の箇所を今後より頻度を上げて清掃しようと考えています。このように業務の改善ができるようになったことは大きな成果ですね。
もう1つ、大きな成果があります。これくらい清掃していれば、キレイさは保てると分かったことです。 一瞥しただけではわかりませんから、ゴールが見えたことは精神的にも楽になったのではないかと思います。

清掃ガイドラインによって、混乱状態が解消できた

ソフトバンクロボティクスは葛飾会のご協力の下、介護施設向け清掃ガイドラインを策定しました。今回この取り組みにご協力いただけた経緯を教えていただけますでしょうか。

林田氏
協力依頼をいただいたとき、ガイドラインを制作することで新たな課題の発見ができるのでは、という期待がありました。また、法人内の他施設への展開もできるように先駆者として取り組むことが必要だと思っていました。

制作していく中で成果はありましたでしょうか。

林田氏
もともとスピードが求められる作業が多い中、突然のコロナ禍でさらに必須の作業が増えました。そのため、現場は少し混乱状態にありましたね。ガイドラインとして項目をまとめていくことで、業務が整理できた部分は大きいですね。

完成したガイドラインをご覧になっていかがでしょうか。

林田氏
わかりやすくて見やすいですね!これから指標としてしっかり活用していきたいです。他の施設でも活用できるので、積極的に発信していきたいと思っています。
事務局
介護施設向け清掃ガイドラインのダウンロードはこちらから可能になっております。 https://www.softbankrobotics.com/jp/product/whiz/service/guideline/

新たな作業負荷を救う薬剤スプレーに期待

Whizと薬剤用スプレーを組み合わせた立面・接触部消毒の実施にもご協力いただいています。

林田氏
ちょうど私もWhizにスプレーを取り付けたら面白いのではと提案したところでした。そしたら、ちょうどこのソリューションのお話をいただいて!ぴったりのタイミングでした。

そうだったのですね!これまでスプレー作業はされていましたか?

林田氏
新型コロナウイルスの感染が増え始めた3月から実施していました。スプレーを手に持って、1日3回施設全体に吹きかけています。人の手で行っているので、かなりの負荷となっています。

スプレーはしなくてはいけませんが、手間は省いていきたいですね。

  • 林田氏
    はい、同じように考えていました。自動でスプレーを吹きかけていくこのソリューションには期待しています。

進化の可能性を感じるWhiz

今後はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

林田氏
遠隔操作がもっとできるといいですね!あとはいつも使っている時間に使わないとアラームが来るとか。
使い勝手が各段にすると思います。そうすると、Whizをもっと身近に感じるようになるかもしれません。
今後のアップデートに可能性を感じています。
事務局
もともとスタッフの作業負荷が大きく、新型コロナウイルスの影響でさらに作業が増えた介護業界。予防が命なので、綱渡りの対策が続く。今後のWhizの進化が、少しでも現場の負担を軽くすることができれば幸いである。
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